お悩み高齢になった親がしょっちゅう夫婦喧嘩の愚痴をしてくる……



離婚とかはないだろうけど、頻繁に愚痴られてもストレスが溜まる
本記事では、上記のようにお悩みの方に向け、高齢になった親が夫婦喧嘩する原因や対処法を解説します。
- 高齢になった親が夫婦喧嘩をする主な原因
- 高齢になった親の夫婦喧嘩を放置しているとどうなるのか
- 高齢になった親の夫婦喧嘩を止めたいときの対処法
- 高齢になった親の夫婦喧嘩に巻き込まれたくないときの対処法
高齢になった親の夫婦喧嘩に悩む人は少なくありません。
遠方に住んでいても、一方的な愚痴に巻き込まれると、子供世代も気が休まらないでしょう。
高齢になった親の夫婦喧嘩は一時的なものに見えて、実は認知症や体調不良、生活リズムの変化など、加齢に伴う問題が背景にあることも多いものです。
本記事では、高齢夫婦の喧嘩の原因や放置するリスク、子供世代ができる対応策を解説します。
高齢になった親が夫婦喧嘩をする主な原因
高齢になった親が夫婦喧嘩をする原因には様々なものがあり、代表的なものは以下の通りです。
- 認知症・物忘れなどによる誤解や感情の衝突
- 体力・気力の低下によるイライラや不安
- 夫の退職など生活スタイルの変化による衝突
- 介護や家事の分担をめぐる不満
- お金・相続・家の管理をめぐる意見の違い
- 長年の夫婦関係の「ほころび」が顕在化するケース
それぞれ詳しく解説していきます。
認知症・物忘れなどによる誤解や感情の衝突
加齢に伴い、記憶力や理解力の低下から「言った・言わない」「やった・やっていない」といったすれ違いが増えます。



認知症の症状で感情的になりやすくなってしまう方もいます
特に、認知症の初期段階では、本人に自覚がないために指摘されると怒りや不安を感じやすく、些細なことで感情的な衝突に発展しやすいものです。
相手の変化を受け入れられないまま昔の関係のままで接すると、互いにストレスがたまり、口論が絶えなくなります。
体力・気力の低下によるイライラや不安
年齢を重ねると、体力の衰えに加え、思うように体が動かないことへの苛立ちや不安が募ります。
特に、外出機会が減るとストレスのはけ口がなくなり、身近な配偶者に当たってしまうことがあります。
また、病気や持病の悪化で気分が落ち込みやすくなると、相手の何気ない言葉にも過敏に反応してしまうことも珍しくありません。
夫の退職など生活スタイルの変化による衝突
定年退職などで生活リズムが大きく変わると、長年別々に過ごしてきた時間が急に共有されるようになります。
「一緒にいる時間が増えたのに上手くいかない」というケースが少なくありません。
妻がこれまで築いてきた生活ペースに夫が入り込み、家事や趣味の干渉が増えると、互いに息苦しさを感じやすくなります。
男性側は「自分の居場所がない」と感じ、女性側は「面倒を見る対象が増えた」と感じるなど、意識のズレがトラブルの元になることもあるでしょう。
介護や家事の分担をめぐる不満
どちらかが体調を崩したり、介護が必要になったりすると、負担の偏りが不満として現れます。
「自分ばかりが大変」「相手は何もしてくれない」という気持ちが積み重なると、感謝よりも苛立ちが先に立つようになるでしょう。
また、家事代行サービスや介護サービスなど、外部サービスの利用に対して「お金がもったいない」「他人に頼るのは恥ずかしい」といった意識の違いも衝突を生みやすい要因のひとつです。
お金・相続・家の管理をめぐる意見の違い
年齢を重ねるほど、今後の生活資金や相続、家の維持管理など現実的な問題が浮上します。
どちらかが浪費や貯蓄に神経質になったり、子供への支援をめぐって意見が食い違ったりすると、感情的な口論になりやすい傾向があります。
長年の夫婦関係の「ほころび」が顕在化するケース
長年一緒に暮らしてきた夫婦でも、これまで我慢してきた不満が「老後」という時間の中で表面化することがあります。
仕事や子育てに追われてきた時期は衝突を避けられても、2人きりの時間が増えると過去の不満が再燃することもあります。
お互いの価値観や生活習慣がすれ違ったまま修復されないまま老後を迎えると、ちょっとしたきっかけで大きな亀裂に発展することも少なくありません。
高齢になった親の夫婦喧嘩を放置しているとどうなる?
高齢になった親が夫婦喧嘩を繰り返していると、子供からしたら「またか」と思ってしまうかもしれません。
しかし、親の夫婦喧嘩を放置していると、以下のような問題に発展する恐れがあります。
- 子供世代への負担が増える恐れがある
- DVや虐待に発展する恐れがある
- 熟年離婚に発展する恐れがある
- 家事や介護が回らなくなる恐れがある
- 親の健康状態・心理状態が悪化する恐れがある
それぞれ詳しく解説していきます。
子供世代への負担が増える恐れがある
高齢の親が頻繁に喧嘩をしていると、離れて暮らす子供世代にまで精神的な負担がかかることがあります。
電話やLINEで喧嘩の愚痴を聞かされたり、「どちらの味方をするのか」と板挟みになったりするケースも少なくありません。
特に、どちらかが孤立感や寂しさから頻繁に子供に連絡をしてくるようになると、「自分が支えなければ」という罪悪感が生まれやすくなります。



その結果、自分の家庭や仕事との両立が難しくなり、ストレスを抱え込むこともあります
DVや虐待に発展する恐れがある
言葉の口論がエスカレートし、暴力やモラルハラスメントに発展するケースもあります。
特に、認知症や加齢による性格変化がある場合、怒りのコントロールが難しくなりやすく、「つい手が出た」「物を投げた」という事態も起こり得ます。
一方で、暴力を受けた側も「長年のことだから」「恥ずかしいから」と外部に助けを求めにくく、問題が表面化しにくい傾向があるので、事態の深刻化に注意しなければなりません。
熟年離婚に発展する恐れがある
定年後に夫婦の関係が悪化し、長年の不満が爆発して「もう一緒に暮らしたくない」となるケースも珍しくありません。
特に、熟年離婚は女性側からの離婚希望が多く、「子育ても終わったし、これからは自分の人生を大切にしたい」と考える人が増えています。



一方で、離婚は年金の分割や住まいの問題など、高齢者の暮らしを大きく変えてしまうこともあるため、慎重に判断しなければなりません
家事や介護が回らなくなる恐れがある
夫婦喧嘩が続くと、家事や介護といった日常の協力体制が崩れてしまいます。
「相手の世話なんてしたくない」「自分のことは自分でやる」と意地を張り合ううちに、食事や掃除、通院などが滞る恐れもあるでしょう。
また、介護が必要な状態で夫婦関係が悪化すると、介護者のストレスが限界に達し、共倒れのような状況に陥ることもあるので注意しなければなりません。
親の健康状態・心理状態が悪化する恐れがある
夫婦喧嘩などの人間関係のトラブルは、心身に大きな影響を与えます。
慢性的なストレスは高血圧や不眠、食欲不振などの身体的な不調を引き起こしやすく、うつ病などのメンタル不調にもつながります。
また、「どうせ自分なんて」「話しても分かってもらえない」といった無力感が強まると、家に引きこもったり、他者との関わりを避けるようになったりすることもあるので注意しましょう。
高齢になった親の夫婦喧嘩を止めたいときの対処法
高齢になった親が夫婦喧嘩を繰り返す場合、以下のような方法で対処しましょう。
- 双方の話を冷静に聞く
- 双方の不安感や孤独感を受け止めてあげる
- 第三者に相談する
- 別居やデイサービスの利用・習い事などで物理的に距離を取る
- DV・虐待が疑われる場合には自治体や警察に相談する
それぞれ詳しく解説していきます。
双方の話を冷静に聞く
親の喧嘩を目の当たりにすると、つい「どっちが悪いの?」とジャッジしたくなりますが、まず大切なのは感情的にならず双方の話を聞く姿勢です。
高齢の親は、思うように体が動かなかったり、話を聞いてもらえなかったりするなどの不満を抱えやすく、それが喧嘩の原因になっていることも少なくありません。



どちらか一方の味方になると、もう一方が孤立感を強め、さらに対立が深まる恐れがあります
双方の不安感や孤独感を受け止めてあげる
高齢者の喧嘩の根底には、「寂しさ」「不安」「自分の存在を認めてほしい」という気持ちが隠れていることも多くあります。
特に、どちらかが体調不良や認知機能の低下を感じている場合、無意識に相手へ八つ当たりしてしまうこともあるでしょう。
このような場合、単に言葉で仲直りを促すよりも、「最近体調どう?」などと気持ちに寄り添うことが効果的です。
第三者に相談する
親子だけで問題を解決しようとすると、どうしても感情が入り込み、冷静な判断が難しくなります。
そんなときは、第三者の介入を検討してみましょう。
- 相談先の例
- 地域包括支援センター
- ケアマネジャー
- 民生委員
- かかりつけ医
上記のような家庭の状況を理解してくれる専門家に相談すれば、適切なサポートや助言を受けられます。
また、外部の第三者が関わることで、親も「誰かが見てくれている」と感じ、行動や言動を改めるきっかけになることもあるはずです。
別居やデイサービスの利用・習い事などで物理的に距離を取る
高齢の夫婦喧嘩は、同じ空間に長時間一緒にいることが引き金になる場合も多く浴びます。
そのため、一時的に物理的な距離を取ることも有効です。
別居まではいかなくても、週に数回デイサービスやシニア向けの趣味サークルに通うだけでも、気分転換になります。
DV・虐待が疑われる場合には自治体や警察に相談する
万が一、暴力や言葉の暴力など、明らかにDVや虐待の兆候が見られる場合は、ためらわずに専門機関へ相談しましょう。
「親のことを通報するなんて」とためらう人もいますが、命や安全を守ることが最優先です。
高齢になった親の夫婦喧嘩に巻き込まれたくないときの対処法
高齢になった親が夫婦喧嘩を繰り返している場合、「こっちだって忙しい」「自分の仕事や家庭のことで手いっぱいだ」と感じることも珍しくありません。
親の夫婦喧嘩に巻き込まれたくない場合や適切な距離感を保ちたい場合には、以下のような対策をしましょう。
- 自分では対処しきれないと割り切る
- 実家や親との距離感を見直す
- 兄弟姉妹や専門家などに相談し1人で抱えこまない
- 自分も不調になった場合にはカウンセリングなどを利用する
それぞれ詳しく解説していきます。
自分では対処しきれないと割り切る
親の夫婦喧嘩は、どれだけ大人になっても胸が痛むものです。
子供の立場として「何とかしなければ」と思ってしまいますが、長年築かれた関係性を根本から変えることは簡単ではありません。
特に高齢期の夫婦喧嘩は、体調の不調や老化への不安、寂しさなどが複雑に絡んでおり、外部の人間が一時的に仲裁しても根本的な解決には至らないことが多いのです。



だからこそ、「自分の力では変えられない部分もある」と割り切ることで、まずは自分の心を守ることが大切です
実家や親との距離感を見直す
親の喧嘩が続くと、電話やLINEで愚痴を聞かされたり、突然呼び出されたりすることが増えるかもしれません。
しかし、これらにすべてに対応する必要はなく、親子の距離感を適切に保つことが大切です。
- 一日に何度も電話に出ない
- 夜間は返信しない
- 週末だけ話を聞く
上記のように、物理的・心理的な距離のルールを決めておくことをおすすめします。
また、実家に訪問したときに親から愚痴られるのであれば、訪問頻度を見直すことも検討しましょう。
定期的に顔を出すことは大切ですが、毎回喧嘩の愚痴を聞かされて終わるようであれば、訪問間隔を空けたり、短時間で切り上げたりすることも必要です。



無理に「良い子」を演じようとせず、自分の生活を優先して構いません


兄弟姉妹や専門家などに相談し1人で抱えこまない
親の問題を1人で抱え込むと、心のバランスを崩してしまうことがあります。
兄弟姉妹がいる場合には、「最近喧嘩が増えてるけど、どう思う?」と共有し、対応を分担しましょう。



兄弟同士で連携しておくと、急なトラブルが起きたときにもスムーズに対応できます
自分も不調になった場合にはカウンセリングなどを利用する
親のトラブルに長期間巻き込まれると、心身に疲れが出やすくなります。
イライラが続いたり、眠れなかったり、気持ちが沈んだりする場合は、早めに自分のケアを行うことが大切です。
自治体の家族支援センターやオンラインカウンセリングなどを活用して、専門家に話を聞いてもらいましょう。



客観的なアドバイスを受けることで、問題を整理しやすくなり、気持ちも軽くなります
高齢になった親の夫婦喧嘩についてよくある質問
最後に高齢になった親の夫婦喧嘩について、よくある質問を回答とともに紹介します。
- 親の夫婦喧嘩でやってはいけないことは何ですか?
-
最も避けるべきことは、一方的にどちらかを責めることです。
親子関係の延長でつい「お父さんが悪い」「お母さんが我慢して」と言ってしまいがちですが、それは火に油を注ぐ結果になります。
どちらの言い分にも一理あると受け止め、感情的な判断をしないことが大切です。
- 高齢の両親の喧嘩がストレスなのですがどうすれば良いですか?
-
親の喧嘩を見聞きするのは、いくつになっても辛いものです。
まずは、自分の心を守ることを優先しましょう。
また、喧嘩が長期化している場合には、地域包括支援センターなど第三者の力を借りることを検討しましょう。
- 高齢者が夫婦喧嘩するのは認知症の症状のひとつですか?
-
認知症そのものが喧嘩の原因というよりも、認知症による誤解や記憶違いがきっかけになることがあります。
例えば「お金を取られた」「嘘をつかれた」といった被害妄想的な発言が増えるのは、記憶の混乱や不安感から生じることもあります。
このような場合、責めたり否定したりすると余計に不安が強まり、怒りや暴言につながるのでご注意ください。
- 喧嘩ばかりの老夫婦はどうすればいいでしょうか?
-
喧嘩が日常化している場合、根本には長年のすれ違いがあることがほとんどです。
無理に仲直りを迫るよりも、「喧嘩を減らす仕組み」を作るのが現実的です。
例えば、一緒に過ごす時間を減らし、デイサービスや趣味サークルなど外との接点を増やすだけでも状況が改善することがあります。
- 高齢者の夫婦喧嘩により別居することはあるのでしょうか?
-
あります。
特に、どちらかが介護を担っていて負担が大きい場合や、精神的に限界を感じている場合に別居を選ぶケースは珍しくありません。
一時的な別居で距離を取ることで、お互いの存在の大切さを再認識できることもあります。
- 高齢者の夫婦喧嘩はどのように仲裁すれば良いですか?
-
仲裁の基本は、「感情を落ち着けること」「原因を整理すること」「解決を急がないこと」です。
まずは双方の言い分を否定せずに聞き、冷静さを取り戻させましょう。
【まとめ】実家は別世帯と割り切る意識を持つことも大切です
高齢になった親が夫婦喧嘩する場合、長年の関係の積み重ねや体の衰え、生活の変化などが複雑に絡み合って起こることが多々あります。
放置すれば心身の不調やDV、熟年離婚など深刻な問題に発展する恐れもありますが、子供が介入する場合は疲弊しすぎないようにすることが大切です。
場合によっては、親子のみで解決するのではなく、第三者の介入やデイサービスの利用などで距離を取ることも考えましょう。
このブログでは、高齢になった親の見守り方について解説しています。



ここまでお読みいただき、ありがとうございました






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